川端 美穂
  カワバタ ミホ   KAWABATA Miho
   所  属   旭川校
   職  名   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2020/07
形態種別 学術雑誌
査読 査読あり
標題 100 hue testの制限時間を短縮した評価法を用いて示された大学生の芸術系サークル経験による色識別力の向上
執筆形態 共著第一著者
掲載誌名 日本色彩学会誌
掲載区分国内
出版社・発行元 日本色彩学会
巻・号・頁 44(4),163-174頁
著者・共著者 川端美穂, 川端康弘, 佐々木三公子, 高橋文代, 笠井有利子
概要 一般3色覚の色識別能力の個人差を検討するため、100 hue testの総エラー値(TES)を用いて、制限時間が120秒と短縮条件の90秒の2群に分けて調査を行った。結果は予想通り、TESの分布は、120秒条件ではTES=0で床効果がみられたが、90秒条件では、非常に良好な色識別力(TES=0)を有する人から異常3色覚に近い成績(TES=184)の人まで多岐にわたることが示された。つまり、一般3色覚者の個人差は先行研究で想定されていたよりもはるかに大きいことがわかった。
 色識別の個人差の原因については、ここでは芸術系サークルや習い事などの経験を持ち色との関わりが深い人のTESが、経験がない人や3年未満の人のTESを有意に下回っていたことに注目した。この傾向は120秒条件よりも90秒条件で顕著にみられた。色識別力における個人差は日常生活における色に関する経験や学習の影響が大きいようであり、高次の視覚過程における高い可塑性が反映されていると考察した。