(最終更新日:2023-07-19 18:21:48)
  中村 太一
  ナカムラ タイチ   NAKAMURA Taichi
基本情報
   所  属   釧路校
   職  名   教授
   所属講座   社会科教育
   電話(D・I)   0154-44-3395
学位
1. 1995/03/31
博士(歴史学)(國學院大學)
2. 1992/03/31
修士(歴史学)(國學院大學)
3. 1988/03/31
文学士(國學院大學)
関連リンク
   北海道教育大学釧路校史学研究室日本史分科会
所属学会
1. 2001/12~ 木簡学会
2. 1994/01~ 史学会
3. 1994/01~ 日本史研究会
4. 1992/06~ 古代交通研究会
5. 1992/06~2001/06 ∟ 運営委員
6. 2001/06~2019/06 ∟ 事務局長
7. 2019/06~ ∟ 副会長
8. 1992/06~ 出雲古代史研究会
9. 1991/04~ 国史学会
10. 1995/05~1996/05 ∟ 監査
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委員会・協会等
1. 2018/09/01~2021/03/31 島根県古代文化センター 客員研究員
現在の専門分野
日本史
日本古代史 (キーワード:日本、古代、交通、都城、流通経済、地域計画) 
研究テーマ
1. 1999/04~  日本古代の交易と貨幣 個人研究 (キーワード:交易,貨幣,経済)
2. 1996/04~  日本古代の都市 個人研究 (キーワード:都市,首都,宮殿)
3. 1987/04~  日本古代の道路と交通 個人研究 (キーワード:道路,交通,日本)
研究内容
1. 日本古代の交通と交通路の研究
 日本古代の交通制度・交通路に関して、主に駅伝馬制度の成立・展開と計画道路の建設・変化について、律令国家の形成・展開過程に位置づけながら研究している。このため、全国の古代道路の具体的な復原やその変遷過程などについても検討。この他に、水上交通や古代港の構造、中国国内における遣唐使ルートなどの調査・研究も行っている。

2. 日本古代の条坊制・条里制の研究
 主に大和国を対象として、条坊制と条里制、および両者の関係について研究している。条坊制については、通説とは異なって藤原京が、10里四方の京域と「10条×10坊」という条坊構造を有すること、多元的な構造を有し、設計・造成・建築の各段階では、それぞれ微妙な違いがあることなどを明らかにした。
 また大和国の条里制は、一見すると統一的に整然と設定されているように見えるが、細部では地割や条界線のズレなど様々な誤差がある。これらの現象の要因について、大縮尺地形図や空中写真などを用いて検討を進めている。

3. 日本古代の交易と貨幣の研究
 日本古代の交易と貨幣について、当時は現在とは異なる非市場経済システム下にあるという認識に基づいて研究している。
 これまでの研究では、正倉院等に伝来する資料群「調庸物墨書銘」を墨書・押印された貢進物と捉え直し、その本質的な機能は貨幣機能にあること、他の繊維貨幣と区別してその価値段階や生産時期を明示するために実物に墨書・押印されたことを明らかにした。
 また古代の交易者の大多数は、利潤を目的として交易を行っていたのではなく、必要な物資や欲しい物資を手に入れるために、あるいはそういった交易主体の代理人として交易を行っていた獲得型・身分型交易者であること、利潤を目的とした古代の商人は零細な規模であり、比較的大規模な商人が現れてくるのは11世紀後半、すなわち中世との移行期であることなどを明らかにした。この成果を基礎に、現在は古代の市場・交易者と交易圏の関係について再検討を進めている。
 このほか、国立歴史民俗博物館基幹研究「日本における都市生活史の研究-古代・中世における流通・消費とその場」に参加し、古代・中世都市生活史データベース(物価表)の制作に携わった。
担当講義
人文科学入門、北海道スタディズ、情報機器の操作、基礎講読、日本文化体験実習、歴史と社会、日本史概説、日本歴史文化論、日本史講読、日本史演習
著書、学術論文
1. 2023/05/26 著書  古代の交通と神々の景観―港・坂・道―   (共著) 
2. 2023/03/01 論文  京東・京南・京南辺条条里と平城京 条里制・古代都市研究 38,21-46頁 (単著) 
3. 2023/01/01 論文  藤原京から平城京へ-条坊制の形成- 歴史評論 (873),15-29頁 (単著) 
4. 2022/03/31 著書  出雲国風土記-地図・写本編-   (共著) 
5. 2022/03/31 論文  『出雲国風土記』の通道記事とその路線復原-推定復原図作成に関する覚え書き- 島根県古代文化センター研究論集 27,61-102頁 (単著) 
6. 2022/03/31 論文  『出雲国風土記』通道推定復原図 島根県古代文化センター研究論集 27 (単著) 
7. 2021/01 論文  応永の外寇と「諸社怪異」 日本歴史 (873),55-64頁 (単著) 
8. 2020/10 著書  日本古代の都城と交通   (単著) 
9. 2019/05 著書  古代文学と隣接諸学8 古代の都城と交通  319-355頁 (共著) 
10. 2018/05 論文  平安京東西市の空間構造(下)―東市の構造とその要素― 国史学 (225),21-43頁 (単著) 
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月刊誌、書評、報告集及びコラム
1. 2023/10 『道と駅』と木下良先生(木下良『読み直す日本史 道と駅』吉川弘文館)
2. 2022/03 『紀要』第六号の特集「播磨の道」をめぐって(『ひょうご歴史研究室紀要』第7号・171~176ページ)
3. 2021/08 日本古代国家の都市・道路計画(『土木技術』第76巻第8号・13~20ページ)
4. 2020/04 日本古代の駅伝制とその崩壊(『全大協新聞』第370号・3ページ)
5. 2018/06 木本雅康さんとその学問(木本雅康『日本古代の駅路と伝路』(同成社・2018年))
6. 2017/08 日本古代の街路樹(日本古書通信2017年8月号)
7. 2017/03 柳雄太郎著『律令制と正倉院の研究』(日本歴史 826号)
8. 2009/03 古代の交通-道と船-(最新古代史論)
9. 2007/10 古代の交通網(Consultant237号)
10. 2007/06 峠(歴史学事典・第14巻-ものとわざ-)
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学会発表・講演
1. 2023/03 京東・京南・京南辺条条里と平城京(第39回条里制・古代都市研究会大会)
2. 2019/01 平安京東市復原の試み(合同企画展「京都の町と祈り-東市、七条町、醍醐寺-」講演会)
3. 2017/06 平安京東西市の空間構造-図面史料の再検討に基づいて-(平成29年度国史学会大会)
4. 2014/02 出羽国の交通とその特質一駅路を中心として-(第40回古代城柵官衙遺跡検討会)
5. 2008/08 駅伝制と令制国制-形成とその連関-(島根県古代文化センター「出雲国の形成と国府成立の研究」第4回共同検討会)
6. 2008/07 遣唐使の道-大運河を中心に-(平成20年度 東アジア世界史研究センター「古代東アジア世界史と留学生」公開講座)
7. 2006/05 日本古代国家形成期の都鄙間交通-駅伝制の成立を中心に-(歴史学研究会2006年度大会)
8. 2005/11 駅伝制の成立について(歴史学研究会古代史部会11月例会)
9. 2005/06 日本古代の都鄙間交易-交易圏モデルの再検討から-(国史学会6月例会)
10. 2005/02 古代道路研究の現状と課題(苫小牧駒澤大学環太平洋・アイヌ文化研究所第10回研究例会)
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外部補助金等
1. 2014/04~2017/03  学力困難地域における学校・家庭・地域を通じた総合的な学力向上推進方策に関する研究 (基盤研究(B))
2. 2007/04~2011/03  日本古代の駅伝制と官道の研究-駅制研究支援データベースの構築 (基盤研究(C))
職歴
1. 1988/04~1989/12 (株)日経リサーチ データ管理局企業調査第2部 社員
2. 1993/04~1995/03 日本学術振興会 特別研究員
3. 1995/07~1998/03 日本学術振興会 特別研究員
4. 1995/10~2000/12 國學院大学栃木短期大学 非常勤講師
5. 1995/10~2000/11 國學院大学 非常勤講師
6. 2000/04~2000/11 国立歴史民俗博物館 非常勤講師
7. 2000/12~2007/03 北海道教育大学 釧路校 助教授
8. 2007/04~2013/03 北海道教育大学 釧路校 准教授
9. 2013/04~ 北海道教育大学 釧路校 教授
社会における活動
1. 2019/01 招待講演「平安京東市復原の試み」
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『日本古代の都城と交通』(八木書店 https://catalogue.books-yagi.co.jp/books/view/2224)
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日本文化史演習(日本文化体験実習)。写真は平城宮跡の復元朱雀門。
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日本文化史演習(日本文化体験実習)。写真は平城宮跡の復元東院庭園。
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播磨国布勢駅家(兵庫県龍野市)の推定復元3D