前田 賢次
  マエダ ケンジ   MAEDA Kenji
   所  属   札幌校
   職  名   准教授
投稿題目等 史跡を歩く・炭坑
月刊誌等の名称
(年・巻・号・頁)
歴史地理教育 (2009・・742・3)
発表年月 2009/01
備考 教育内容研究としてのコラム。北海道の炭坑の歴史は三笠市から始まる。1868年木村吉太郎が幌内(現在三笠市)で炭層を発見、炭坑技師ライマンの調査を経て、開拓史により幌内炭田で採炭が開始、石炭輸送のため手宮(小樽)・幌内(三笠)間に日本で三番目の鉄道が敷設された。1882年、自由民権の政治犯収容を目的として空知集治監が設置され、採炭の労働力とし一日12時間二交代制の劣悪で過酷な労働実態が世論の批判を集め1864年に中止される。1889年には北炭(北海道炭鉱汽船株式会社)が設立し事業を引き継ぎ、やがて1962年には新幌内炭坑と坑道をつなぐ。1966年に両坑を統合した幌内炭坑は1973年に約143万6千tの採炭を誇り最盛期を迎えたが1975年ガス爆発事故で坑内火災が起こり、鎮火のため被害者を残したまま水没、1989年に閉山した。奔別炭坑もまた1967年にガス爆発事故を起こし1971年に閉山した。閉山作業中にもガス事故が起こり建物には爪痕が残る。