前田 賢次
  マエダ ケンジ   MAEDA Kenji
   所  属   札幌校
   職  名   准教授
投稿題目等 読書室『福沢諭吉の教育論と女性論』安川寿之輔著
月刊誌等の名称
(年・巻・号・頁)
『歴史地理教育』(2014・・815・92-93)
発表年月 2014/02
備考 安川寿之助・著『福沢諭吉の教育論と女性論—「誤読に」による〈福沢神話〉の虚妄を砕く』の書評である。戦後民主主義のオピニオンリーダーである丸山眞男をはじめ教育界に強い影響を与えてきた羽仁五郎、遠山茂樹、家永三郎(「一時期の」と限定されている)、堀尾輝久、山住正己、佐藤秀夫、他数名の福沢研究の検証を経て「福沢が帝国憲法=教育勅語体制の積極的支持者であった」という「基本的事実」の押さえを欠いたことが間接的、あるいは直接的に「福沢諭吉神話の創作・存続に加担」したとするところにたどり着く。最終頁に記された福沢の論説や発現の同時代の声は、「時代的限界」という視点から福沢を位置づけるもう一つの視点を示唆しているようにも思われた