福江 良純
フクエ ヨシズミ FUKUE Yoshizumi 所 属 釧路校 職 名 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2013/12 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | キュビスムの空間と時間 -アレクサンダー・アーチペンコの彫刻作品について- |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 北海道教育大学研究紀要『釧路論集』 |
出版社・発行元 | 北海道教育大学付属図書館釧路館運営委員会 |
巻・号・頁 | (45),pp.85-92頁 |
概要 | 本研究は,キュビスムの彫刻家アレクサンダー・アーチペンコの彫刻作品≪歩く女≫(Femme marchant)に新たに見出された形態上の特徴について,キュビスムの構造との照合をもって考究したものである.キュビスムは,近代画家のセザンヌが円柱,円錐,球において対象を捉えよと語ったところにルーツを持つと言われているが,その真意は明確ではない.本研究ではセザンヌの絵画空間の読み解きを行い,そこに近代における「現実性」の再評価が「立体」の属性を明確化しつつ対象化され,それらがキュビスムの原理として機能していることを明らかにした.キュビスムの芸術様式は,その本来の字義通り具体的な立体の現象であり,彫刻作品≪歩く女≫は,時間と空間を刻むキュビスムの構造を裏付けるものとなっていることが確認できた. |