吉田 安規良
  ヨシダ アキラ   YOSHIDA Akira
   所  属   札幌校
   職  名   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2014/03
形態種別 大学・研究所等紀要
標題 大学教員による小学校理科「振り子の運動」の授業 ―宮古島市での実践報告と今後の琉球大学での理科の教師教育に向けて―
執筆形態 単著
掲載誌名 琉球大学教育学部教育実践総合センター紀要
掲載区分国内
出版社・発行元 琉球大学教育学部附属教育実践総合センター
巻・号・頁 (21),73-92頁
著者・共著者 吉田 安規良
概要 宮古地区理科教育研究会からの要請を受け,宮古島市立下地小学校第5学年児童を対象に,採択されている理科検定教科書の授業展開・内容に沿った形で「振り子の運動」単元での示範授業を実施した。授業実践は45分の1単位時間分とし,振り子の性質を見いだす実験を主体として展開した。児童の実態をよく把握できないままの実践であったが,数分の時間延長をしたものの授業は予定していた内容を全て実施できた。児童は緊張していたものの概ね高い満足度を得たと授業実践を評価し参観した宮古島市内の教職員の期待にも概ね応えたものとなった。示範受業後の講話での質疑から学習内容を理解させるために必要な振り子の振幅の条例とその理由について,教壇に立つ側が深く理解していないことがわかった。教材研究を下支えする研究の行為そのものを学ぶ機会とその土台になる基礎知識の習得,研究内容を実践し省察する機会をバランス良く編成した教師教育カリキュラムと教科専門としての学問・諸科学・芸術・技術等の内容を学校教育の教育実践の立場から構成した「教科内容学」な部分からも授業研究できる能力の必要性が示唆された。小学校理科専科≒教務主任という沖縄県の実情を踏まえると今後琉球大学に設置される教職大学院の中でも,とりわけ高度な学校マネジメント能力の育成を主体とする専攻では,理科に関する「教科内容学」的なものや特定個別科学の専門性を養う科目を設定し,教材研究を下支えする研究の行為そのものを学ぶ機会の必修化が求められる。