吉田 安規良
ヨシダ アキラ YOSHIDA Akira 所 属 札幌校 職 名 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2019/02 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | 平成30年度全国学力・学習状況調査の中学校理科の問題を利用した中学校教員志望学生の理科の学力 —中学生によりよい理科の学習環境を提供するために— |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 琉球大学教職センター紀要 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 琉球大学教職センター |
巻・号・頁 | (1),81-93頁 |
著者・共著者 | 吉田 安規良 |
概要 | 中学生によりよい理科の学習環境を提供するために,2018(平成 30) 年に実施された全国学カ・学習状況調壺の中学校理科の問題を,琉球大学に在籍している中学校理科教員志望学生に解答させた。解答した46名の学生の平均正答数は 24.0(中央値 24.0),平均正答率は 89.0%だった。中学生の設問別正答状況と比較した結果,設問別正答率には差はあるものの,中学校理科教員志望の学生が誤答しやすい設問は,中学生も誤答しやすく正答率が低い設問で,相対的に難しい問題だったといえる。解答した学生の結果の正答率が平均ー標準偏差(=76.9%) を下回った設問(低正答率問題)は,4問だった。低正答率問題の解答状況から,多肢選択式の設問ですら「どこをどう間違ったのかを他人がわかるように上手に表現できない」ことがあり,それへの配慮が学生に必要であることが分かった。学生の誤答・無解答の理由の分析レポートから,解答類型99に分類された誤答にはケアレスミスから無解答を避けるための誤答まで様々な背景があった。解答類型 99に分類される誤答や無解答の場合,その背景によって異なる指導が求められる。特に沖縄県の生徒の理科の学力向上に資する取り組みを行う際には,「解答類型 99の具体とその背景」の分析が重要である。それに加えて出題意図が伝わるような問題文だったかどうかや作問の際にひねりすぎたのではないかという点の考察も必要である。 |