藤森 宏明
フジモリ ヒロアキ FUJIMORI Hiroaki 所 属 教職大学院(旭) 職 名 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2023/03/31 |
形態種別 | 学術雑誌 |
査読 | 査読あり |
標題 | 高校生の奨学金に関する認知が進路意識に及ぼす影響 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 教育支援協働学研究 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 日本教育支援協働学会 |
巻・号・頁 | (5),41-48頁 |
総ページ数 | 8 |
担当区分 | 筆頭著者 |
著者・共著者 | 藤森宏明 |
概要 | 高校生の大多数が高等教育機関に進学する今日において,私費負担の多い我が国では奨学金受給者が約半数となっている。一方で,近年は制度の改革とともにその複雑化もしており,制度を必要とする生徒に改革の効果が届かない可能性も懸念される。
本稿では,このような背景から,高校生の奨学金制度に関する情報認知が高等教育機関への進路意識に及ぼす影響を検討することで,今日の奨学金制度における進路指導上の課題を明らかにすることを目的とした。分析には,高校2~3年生を対象に行ったWeb調査を用いた。 分析の結果,得られた知見は以下の通りである。第一に,奨学金をよく認知することで,大学および短大・専門学校への予定進路を助長する傾向が示された。特に,短大・専門学校への効果が大きかった。第二に,情報認知の時期という点においては,3年生でよく認知をすることで大学および短大・専門学校への予定進路を助長し,特に短大・専門学校への効果が大きかった。第三に,所属校の大学・短大進学率が3割~5割未満の生徒において奨学金をよく認知することで大学への予定進路を助長する傾向が示された。すなわち,多様な進路選択の行われる高校難易度ランクの学校での効果が示された。 以上の結果は,高校におけるより正確な奨学金の情報提供の重要性,生徒に当事者意識を持たせた進路指導のあり方を示唆するものである。 |