吉田 安規良
ヨシダ アキラ YOSHIDA Akira 所 属 札幌校 職 名 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2005/02 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | 「科学的ものづくり」をとりいれた新しい支援形態の障害児教育の実践—特別支援教育を見据えた教職員の実践— |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 琉球大学教育学部紀要 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 琉球大学教育学部 |
巻・号・頁 | 66,19-31頁 |
著者・共著者 | 吉田 安規良 |
概要 | 2005年度から日本でも特別支援教育がスタートするが,実施に向けては様々な問題を抱えている。2003年度末になっても,学校現場には各種報告書やマスコミ報道から得られる基本方針以外,実施のために必要な具体的情報や方策が伝わってきていない。さらに直接子どもと対応する学校現場では,通常学級を担当している教職員への研修があまり進んでいない。本報では,特別支援教育実施についての問題点を整理した。また,そうした問題点を解決するために必要な通常学級担当教員の研修の一形態として行った通常学級担当教員と特殊学級担任とのチームティーチングについて,筆者の「科学的ものづくり」を取り入れた実践を例に報告する。これは,2000年4月より北海道滝川市立開西中学校で行なわれている,今までの障害児教育の取り組みとは異なる形での教育実践である。それは,通常学級を担当する教員が,通常学級の1クラスを担当するのと同じ要領で週に1?2回特殊学級で障害児への授業を行う。この教育実践は通常学級担当教員と特殊学級担任のチームティーチング形式で行い,通常学級担当教員が主として授業を実践している。通常学級担当教員は,特殊学級担任が培ってきた障害児に必要な配慮や支援の方法を実践から学ぶことができた。 授業実践後の各担当者から,特別支援教育を実施していくためには教材や指導法への工夫が通常学級以上に必要であることが報告された。この教育実践は問題点の改善へと直接つながるものではないが,このような学校現場で即実践可能な活動は,特別支援教育実施に向けての障害児教育への携わり方を学ぶ教職員の研修の機会として有効かつ適切であった。 |