蔦森 英史
ツタモリ エイシ TSUTAMORI Eishi 所 属 旭川校 職 名 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2010/07 |
形態種別 | 学術雑誌 |
標題 | 発達性ディスレクシアと後天性大脳損傷による小児の失読失書 : 特に漢字書字障害について |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 音声言語医学 |
巻・号・頁 | 51(3),245-251頁 |
著者・共著者 | 宇野 彰 , 春原 則子 , 金子 真人 , 粟屋 徳子 , 片野 晶子 , 狐塚 順子 , 後藤 多可志 , 蔦森 英史 , 三盃 亜美 |
概要 | 本研究の目的は,発達性ディスレクシア(DD)と後天性の大脳損傷によって生じ る失読失書例との共通点と相違点について要素的認知機能の発達や局在化に関して検討するこ とである.DD 群は 10 名の右手利き例である.失読失書例は右利きの男児 2 名である. 失語症状は軽微で失読失書症状が中心となる症状であった.DD 群における局所血流低下部位は左下頭頂小葉を含む,側頭頭 頂葉結合領域であった.また,機能的 MRI を用いた実験により,左下頭頂小葉にある縁上回 の賦活量に関して典型発達群と比較して異なる部位であった.発達性ディスレクシアと後天性失読の大脳機 能低下部位は類似していたが,非言語的図形の処理能力は,発達性ディスレクシア群で低く, 後天性失読例では保たれていた.後天性言語的図形である文字と非言語的図形の処理は,少な くとも 8 歳までの発達途上で機能が分離されてきているように思われた. |