(最終更新日:2024-05-24 21:38:08)
  平井 健文
  ヒライ タケフミ   HIRAI Takefumi
基本情報
   所  属   函館校
   職  名   講師
   所属講座   社会科教育
   電話(D・I)  
学位
1. 2019/03/25
博士(観光学)(北海道大学)
2. 2015/03/25
修士(観光学)(北海道大学)
3. 2008/03/21
学士(社会学)(一橋大学)
所属学会
1. 2014/04~ 観光学術学会
2. 2020/07~2023/06 ∟ 企画広報委員
3. 2023/07~ ∟ 庶務委員
4. 2023/07~ ∟ 評議員
5. 2015/04~ 日本社会学会
6. 2015/04~ 地域社会学会
7. 2019/10~ 日本観光研究学会
委員会・協会等
1. 2016/12~2017/03 北海道空知総合振興局「炭鉄港ストーリー構築事業」 事務局協力員
2. 2014/04~2019/03 NPO法人北海道遺産協議会「北海道遺産将来構想検討会議」 委員
現在の専門分野
社会学, 観光学
地域社会学, 観光社会学, 文化遺産研究 (キーワード:地域社会、文化遺産、産業遺産、観光資源、集合的記憶、パフォーマンス、樺太/サハリン) 
研究テーマ
1.   日本における産業遺産の観光資源化プロセスにおける社会的排除/包摂についての研究 個人研究 
2.   Heritage Studiesの理論および東アジアへの援用可能性についての研究 国内共同研究 
3.   樺太の石炭産業史および炭鉱労働者の引揚、サハリンの産業遺産の保全についての研究 国際共同研究 
研究内容
1. 日本における産業遺産の観光資源化プロセスにおける社会的排除/包摂についての研究
文化遺産の存在や価値を実体的に捉えるアプローチから距離を取り、その価値の構築と読解のプロセスの分析を進めている。産業遺産の観光資源化は、こうしたプロセスを前景化させる好例であり、かつ文化遺産の「活用」という今日的特性を考察するのにも適した対象である。これを、国内の鉱山・炭鉱の遺構を事例に考察している。特に、産業遺産の観光資源化をめぐって地域社会の中にいかなる力学が生じるか、またそこに社会的排除/包摂がどのように生じるかを注視している。

2. ヘリテージ・スタディーズの理論および東アジアへの援用可能性についての研究
日本において、人文・社会科学の観点からの文化遺産研究は、社会学、地理学、民俗学等に見られるものの、それらを統合して文化遺産とは何かという本質的な問いを検証する研究は立ち遅れてきた。このような問題意識から、英米圏のヘリテージ・スタディーズの理論を検討する研究会を立ち上げ訳書を刊行するとともに、その理論の東アジアへの援用可能性について研究している。

3. 樺太の石炭産業史および炭鉱労働者の引揚、サハリンの産業遺産の保全についての研究
上記1の研究を発展させる形で、サハリンに残る産業遺産の文化的価値を、日本/樺太の歴史に紐づく「記憶の場」に収斂させないための方策にいかなるものがあるか研究を進めてきた。コロナ禍で現地調査が難しくなって以降は、樺太の石炭産業史の知見を活かした歴史社会学的な研究にシフトし、主に炭鉱労働者の引揚に関わる職業選択のプロセスを研究している。特に、彼/女らが引揚後にいかなる人的・社会関係資本を活かしえたかを実証的に分析している。
担当講義
・社会学概論
・地域社会学
・社会学特講Ⅰ
・社会学特講Ⅱ
・現代社会変動論
・アカデミックスキル
・地域政策演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ
・地域プロジェクト
・情報機器の操作
著書、学術論文
1. 2023/05 著書  End of empire migrants in East Asia : repatriates, returnees and finding home  pp.191-208 (共著) 
2. 2023/03 著書  文化遺産(ヘリテージ)といかに向き合うのか:「対話的モデル」から考える持続可能な未来  1-344頁  
3. 2023/03 論文  樺太引揚者の炭鉱への移動プロセス:その構造と経験に関する実証的研究 JAFCOF樺太研究会リサーチ・ペーパー 1,1-90頁 (共著) 
4. 2022/02 著書  大日本帝国期の建築物が語る近代史:過去・現在・未来  93-105頁 (共著) 
5. 2020/11 著書  社会学で読み解く文化遺産:新しい研究の視点とフィールド   (共著) 
6. 2019/03 論文  日本における産業遺産の観光資源化プロセス:地域社会における「空間の記憶」と「価値の消費」の次元から 北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院 博士学位論文 1-177頁 (単著) 
7. 2019/01 著書  РОССИЯ И СТРАНЫ АТР: МИГРАЦИОННЫЕ ПРОЦЕССЫ И ПРОБЛЕМЫ МЕЖКУЛЬТУРНОЙ КОММУНИКАЦИИ  335-348頁 (共著) 
8. 2018/05 論文  産業遺産保全における「場(milieu)」の象徴性としての「生活」:兵庫県生野鉱山跡の保全の実践を事例に 地域社会学会年報 30,51-64頁 (単著) 
9. 2018/03 論文  文化遺産保存の行為者としての〈愛好家〉 : 地域社会との関係性の考察を中心に 国際広報メディア・観光学ジャーナル 26,21-38頁 (単著) 
10. 2017/03 論文  産業遺産の価値構築と普及のプロセス : 日本における産業遺産保全の通時的考察 産業考古学 (154),2-10頁 (単著) 
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月刊誌、書評、報告集及びコラム
1. 2021/09 書評 地域社会における「ナショナリゼーション」の力学と揺らぎ[田中滋・寺田憲弘編著『聖地・熊野と世界遺産 : 宗教・観光・国土開発の社会学』](観光学評論(2021年、9巻2号、201-203頁))
2. 2021/03 「錦市場における観光客の行動変容に向けて:2020 年度報告書」(京都錦市場商店街振興組合行動変容研究会(2021 年・1-39頁))
3. 2017/03 「炭鉄港ストーリー構築事業報告書」
学会発表・講演
1. 2024/03 樺太の炭鉱労働者の再就業プロセスに見る複層化された移動(サハリン樺太史研究会第70回例会)
2. 2023/08 帝国日本における観光の役割の再検討:近年の研究を踏まえて(第23回オンライン観光創造フォーラム)
3. 2023/05 「環境社会学は遺産化や観光化をどのように扱うのか」コメンテーター(環境社会学会研究例会)
4. 2021/07 「ライティング・ツーリズム:COVID-19以降の観光研究とは」コメンテーター(観光学術学会第10回大会)
5. 2020/11 戦前から戦後にかけての石炭産業と人の移動:樺太および北海道の炭鉱を事例に(国際ワークショップ「引揚者と残留者:生活と言説に注目して」)
6. 2020/02 ボーダーの変動と観光対象へのまなざしの多元性:サハリンにおける樺太期の遺構を事例に(シンポジウム「国境と観光:国境地域に学ぶ」)
7. 2019/09 「地域遺産」の保存活用をめぐる地域社会の諸課:北海道赤平市の住友赤平炭鉱跡を事例に(北海道経済学会2019年度大会)
8. 2019/07 「ポスト戦跡観光・帰郷」期における南サハリン観光をめぐるまなざしの交錯(観光学術学会第8回大会)
9. 2019/07 平和観光の資源としての文化遺産:南サハリンの製紙工場群跡を事例に(International Research Conference “Weaving Peace Through Heritage Tourism”)
10. 2018/12 産業遺産から見えてくるもの:その研究の意義と可能性(産炭地研究シンポジウムin赤平)
全件表示(21件)
外部補助金等
1. 2023/04~2027/03  植民地遺産の消費文化化に関する比較研究:日本の旧支配地域にみる記憶の継承と忘却 (基盤研究(B))
2. 2020/04~2025/03  文化遺産観光における観光者のパフォーマンスと地域社会との相互作用についての研究 (若手研究)
3. 2019/04~2024/03  炭鉱・鉱山から照射する東アジア型資本主義研究と日韓台ネットワーク拠点形成 (基盤研究(A))
4. 2015/04~2018/03  産業遺産の観光資源としての活用に見るモダニティの変容と真正性の構築に関する研究 (特別研究員奨励費)
職歴
1. 2023/04~2024/03 和歌山大学 観光学部 非常勤講師
2. 2023/04~2024/03 京都橘大学 現代ビジネス学部 非常勤講師
3. 2020/04~2023/03 京都橘大学 現代ビジネス学部・経済学部 専任講師
4. 2022/04~2023/03 立命館大学 文学部 授業担当講師
5. 2019/04~2020/03 北海道大学 メディア・コミュニケーション研究院 博士研究員
6. 2017/09~2020/03 北海学園大学 経済学部 非常勤講師
7. 2017/04~2019/09 札幌大谷大学 社会学部 非常勤講師
8. 2016/09~2020/03 北海道武蔵女子短期大学 教養学科 非常勤講師
9. 2015/04~2018/03 日本学術振興会 日本学術振興会特別研究員(DC1)
10. 2008/04~2012/10 東日本旅客鉄道株式会社
資格・免許
1. 2006/11/01 国内旅行業務取扱管理者
2. 2008/06/01 社会調査士
社会における活動
1. 2023/11 「美味しい北海道遺産:地域の歴史文化の伝え方・磨き方」(北海道ヘリテージウィーク2023・ステージイベント)
2. 2023/09 「「遊び」を「真面目」に学問する:観光の社会学的考察」(CCH出前講義・函館西高校)
3. 2020/09~2023/03 京都錦市場商店街振興組合「行動変容研究会」コーディネーター
4. 2020/04~2022/03 NPO法人北海道遺産協議会 北海道ヘリテージラボ・フェロー
5. 2014/04~2016/03 文化庁『文化遺産を活かした地域活性化事業』「気仙沼市における文化遺産を活用した復興まちづくり事業」メンバー