(最終更新日:2024-07-11 12:50:06)
  高久 元
  タカク ゲン   TAKAKU Gen
基本情報
   所  属   札幌校
   職  名   教授
   所属講座   理科教育
   電話(D・I)  
学位
1. 1999/03/25
博士(理学)(北海道大学)
2. 1991/03/25
修士(理学)(北海道大学)
3. 1989/03/25
学士(理学)(北海道大学)
所属学会
1. 日本ダニ学会
2. 日本蜘蛛学会
3. 日本動物学会
4. 日本動物分類学会
現在の専門分野
多様性生物学、分類学
生物学 
研究テーマ
1.   昆虫便乗性ダニ類 個人研究 
2.   生物地理および生態 国際共同研究 
3.   土壌性ダニ類の分類 個人研究 
研究内容
私はダニ類を材料に分類学・生態学的な研究を行っています。ダニ類は、昆虫に次ぐ多様な節足動物であり、全世界で約6万種、日本国内では約2000種のダニが記録されています。しかし、今までに記載されていない種を含めると、上記の数値の10倍は生息しているであろうと推測されています。私は日本国内で昆虫の体表に見られるダニ類や土の中に生息しているダニ類の調査を行うとともに、多様性が高いと思われる東南アジア(主にインドネシアの島嶼)でもダニ類の分布調査を行っています。採集したダニ類を解剖し、細かな形態を顕微鏡で観察しながら既知種の文献と照らし合わせ、同定、分類を行っています。このような地道な作業によって、ダニ類の多様性が着々と解明されていきます。
担当講義
生物の科学II,生物学概論I・II,生物学基礎実験,生物学実験I・II・III,生物学特講II,生物学演習Ⅰ・II,現代と科学,自然科学入門III(生物の世界),野外実習,臨海実習,教育フィールド研究,生物学特論III,生物学特別演習III

ダニとは?
 ダニは害虫だと思っている方がほとんどだと思います。ダニ類の中には、皆さんがよく知っているマダニ、イエダニ、ツツガムシなど人間の血を吸うダニや、ハウスダストの中にいて喘息などアレルギーの原因となるダニ、植物を加害するハダニ、フシダニなど確かに人間に害を与えるダニがいます。しかし、これらはダニ全体の種数から見ればごくわずかで、ダニ類の多くは人間に無害もしくは直接的または間接的に有益なのです。例えば、堆肥や糞にいるトゲダニの仲間はハエの卵を食べることで、牧場などでのハエの発生を抑えてくれます。カブリダニの仲間は、植物の害虫であるハダニを捕まえて食べてくれる益虫です。チーズや糊を作るのに欠かせないダニもいます。森の中を歩けば足の下には数百から数千個体のダニがいます。これらのダニの多くはササラダニと呼ばれるダニの仲間で、落ち葉や腐食した葉を食べて消化し、森林の分解者として重要な働きを担っています。ダニの中にも愛すべき味方がいることを御理解下されば幸いです。
著書、学術論文
1. 2023/03/15 著書  令和6年度用小学校理科教科書 わくわく理科3年生~6年生   (共著) 
2. 2022/03 著書  理科へのとびら(第3版)  13-14頁 (共著) 
3. 2021/02 論文  採用前小学校理科研修における現状と課題 北海道教育大学紀要 教育科学編 71(2),131-145頁 (共著) 
4. 2020/03/02 著書  令和3年度用中学校理科教科書 未来へひろがるサイエンス1~3   (共著) 
5. 2020/03 著書  小学理科実験テキスト  19-20頁 (共著) 
6. 2019/03 著書  理科へのとびら(第2版)  13-14頁 (共著) 
7. 2019/03 著書  令和2年度用小学校理科教科書わくわく理科3~6   (共著) 
8. 2019/02 論文  琉球列島の海底洞窟における動物相研究の進展と今後の展開 タクサ (46),1-2頁 (共著) 
9. 2016/04 論文  New records of phoretic mites (Acari: Mesostigmata) associated with dung beetles (Coleoptera: Scarabaeidae) in Korea and their ecological implication. Journal of Asia-Pacific Entomology 19,353-357頁 (共著) 
10. 2016/03 著書  理科へのとびら  13-14頁 (共著) 
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月刊誌、書評、報告集及びコラム
1. 2024/12 書評「ハダニの科学:知っておきたい農業害虫の生物学」(Acta Arachnologica, 73: 151-152.)
2. 2022/11 研究紀要巻頭言 「分かる」ことの大切さ(北海道教育大学附属札幌小・中学校特別支援学級(ふじのめ学級)  令和4年度研究紀要第51集)
3. 2022/11 新刊紹介・書評『土の中の生き物たちのはなし』(日本ダニ学会誌, 31巻2号: 127-128.(2022年))
4. 2022/07 研究紀要巻頭言「教育研究大会開催にあたって」(北海道教育大学附属札幌小学校研究紀要 第69号)
5. 2022/05 自由生活性トゲダニ類の2種は自然条件下でヒトを刺咬するのか?(日本ダニ学会誌 31巻,1号,pp. 24-26)
6. 2022/05 新刊紹介・書評『幻のシロン・チーズを探せ 熟成でダニが活躍するチーズ工房』(日本ダニ学会誌, 31巻1号: 28−30. (2022年))
7. 2022/03 書籍紹介『昆虫はすごい』(Reading Well ー教育大生に贈る本ー Vol. 2)
8. 2022/03 書籍紹介『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』(Reading Wellー教育大生に贈る本ー Vol. 2)
9. 2021/11 新刊紹介・書評 『ダニが刺したら穴2つは本当か?』(日本ダニ学会誌,30巻2号: 64-65. (2021年))
10. 2021/07 研究紀要巻頭言「学び舎での学び」(北海道教育大学附属札幌小学校研究紀要 第68号)
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学会発表・講演
1. 2018/10 分類と多様性~新学習指導要領との関連~(北海道中学校理科教育研究会第9回特別研修会)
2. 2017/09 北海道のマルノコダニ類の分類(第26回日本ダニ学会鹿児島大会)
3. 2017/03 ダニの話:形態,生態,多様性(バイオミメティクス・市民セミナー)
4. 2014/10 北海道内に生息するマルハナバチ便乗性のトゲダニについて(第23回日本ダニ学会大会)
5. 2014/07 Composition of predatory mite species in spinach greenhouses and their predatory abilities against Tyrophagus similis Volgin(XIV International Congress of Acarology)
6. 2014/07 History and Recent Aadvance in Acarology in Japan(XIV International Congress of Acarology)
7. 2014/07 Macrocheles (Acari: Macrochelidae) of Borneo and notes on species groups and species complexes(XIV International Congress of Acarology)
8. 2014/07 Macrochelid mites (Acari: Gamasida: Macrochelidae) from Kaimana of West Papua, Indonesia, and endemism of macrochelid mite fauna in New Guinea Island(XIV International Congress of Acarology)
9. 2014/03 Taxonomy and biogeography of phoretic Macrochelidae (Acari: Mesostigmata) in Borneo(International Symposium on Diversification of Terrestrial Arthropods in SE Asia)
10. 2013/09 Soil-inhabiting macrochelid mites (Acari: Macrochelidae) in Hokkaido, Japan(日本ダニ学会第22回大会 (22nd annual meeting of the Acarological Society of Japan))
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外部補助金等
1. 2024/04~2028/03  鳥とウモウダニの共生:鳥による個体数管理とそれを回避するウモウダニの生存戦略 (基盤研究(C))
2. 2011/04~2015/03  熱帯・温帯域のトゲダニ目の多様性研究と記載分類学者養成への取り組み (基盤研究(C))
3. 2006/04~2009/03  ヤドリダニをモデルとしたダニ類の多様性創出機構の解明 (基盤研究(C))
4. 2005/04~2008/03  アジア熱帯における生物の分断と分散 -獣糞にすむ動物群集の生物地理学的研究― (基盤研究(B))
職歴
1. 1991/04~1995/03 北海道大学 理学部生物学科 助手
2. 1995/04~2002/09 北海道大学 大学院理学研究科生物科学専攻 助手
3. 2002/10~2007/03 北海道教育大学 教育学部札幌校 助教授
4. 2007/04~2012/03 北海道教育大学 教育学部札幌校 准教授
5. 2012/04~ 北海道教育大学教育学部札幌校 教授
6. 2017/04~2023/03 北海道教育大学附属札幌小学校 校長
社会における活動
1. 2024/07~2024/07 附属札幌小学校ふじのめ学級 総合的な学習の時間「川の世界」の授業協力
2. 2024/05~2024/05 附属札幌中学校第1学年総合的な学習の時間校外学習フィールドワーク
3. 2024/05~2024/05 附属札幌小学校ふじのめ学級総合的な学習の時間「フジラボ〜むしはかせ編〜」での授業協力
4. 2023/09~2023/09 札幌市立手稲中央小学校特別支援学級での昆虫に関する授業協力
5. 2023/07~2023/07 附属札幌小学校ふじのめ学級 総合的な学習の時間「川博士:茨戸川の生き物を観察しよう」の授業協力
6. 2022/11~2022/11 星槎国際高等学校での土壌動物に関する出前授業
7. 2022/10~2022/10 札幌市立手稲中央小学校特別支援学級での昆虫に関する授業協力
8. 2022/06~2022/06 附属札幌小学校ふじのめ学級総合的な学習の時間「フジラボ〜むしはかせ編〜」での授業協力